表紙から「今からこの本面白いことやりますよ~~~」というアピールが表紙から漂いすぎていて、ちょっと敬遠してたのですが、それは間違いでした。
めっっちゃ面白かったです。
概要
「大学院を出て、ポスドクとして研究室にいた頃は、安定した職もなく、常に不安に苛まれていました。博識でもなく、誇れるような実績もない。友達と楽しく飲んでいても、トイレにたったときに研究の手を止めた罪悪感に襲われる日々でした。なので、一発逆転を狙おうと」
日本ではスーパーで売っているタコの産地として知られるモーリタニア。バッタ研究者だった前野さんは、思い立って一路モーリタニアへ。このたび、かの地で経験した一部始終を記した『バッタを倒しにアフリカへ』を出版した。
「サバクトビバッタはアフリカで数年に1度大発生し、農作物に大きな被害を与えています。私はこのバッタの研究者なのに、人工的な研究室で飼育実験ばかりしており、野生の姿を見たことがなかった。自然界でのバッタを観察したいという気持ちもありました」
本書は、現地の言葉(フランス語)もわからずに飛び込んだ前野さんの冒険の記録でもある。
バッタ博士のアフリカ珍道中
「バッタに食べられたい」という夢を持つほどバッタ大好きなバッタ博士が、人生の一発逆転を賭けてアフリカにまでバッタ研究をしにいく話です。
いやー、めちゃくちゃ面白い本でした!!
そもそも、舞台となるモーリタニアという国は、筆者の前野ウルド浩太郎さんが入国した時点で、住んでいる日本人の数はたったの13人。
モーリタニア……どこ……?と思って調べたんですけれどもアフリカの更に最果てみたいなところにありますね……。
公用語はフランス語なのだそうですが、前野さんはフランス語を挨拶程度しか喋れず、何故か覚える気もまったくありません。
モーリタニアはコンプライアンス意識が日本ほど根付いていないので、客をカモだと思うと店の人がすぐにお金をぼったくろうとしてきます。もちろんフランス語が喋れない前野さんは良い標的です。
そもそも前野さんがモーリタニアに来た理由は、バッタの大量発生が頻繁に発生しているからなんですけれども、前野さんが来たときに限ってまったくバッタが発生しないという未曾有のピンチに襲われてしまいます。
人生大逆転どころか明日すらも怪しい展開が続くのですが、前野さんがアイデアで一個ずつ危機を乗り越えていくところがこの本の面白いポイントです。
面白さは文科省お墨付き
この本は子供に学習の面白さを伝える教材として読んでもいいし、異国バッタ珍道中として読んでもいいし、限界ポスドクの爆笑エッセイとして読んでもいい。色々な楽しみ方が出来ると思います。
文科省が推薦しているだけあって、お子様に読ませても安心です。
児童書にもなっています。
子供の頃にこんな面白い本を読んでいたら、もうちょっと真面目に理系の勉強をしてたかもなあ……と遠い目をせずにはいられません。
もしこのブログを読んでいるお父様、お母様がいらっしゃったら、子供への将来の投資と思って是非1冊買ってください。
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