色んな意味で「感想が言いにくい本」です。
目次
自己肯定感を上げる OUTPUT読書術
読書初心者に向けた読書の手引き本……のはずだけど、比較的本を読んでいる側の僕ですらちょい読みにくいと思った本。
少なくとも自分はこれを読書初心者に勧められない。
本の中で勧められている本が、岡本太郎とかショーペンハウアーとかでとっつきにくすぎる。
この本の想定読者は東野圭吾を年に一冊読むかどうかみたいな人なのに、作者が自分のレベルに合わせて話をしてしまっている。
読書をコスパの良い投資という視点で紹介しているけれども、そういう考え方を納得出来る人間はもう本を読み始めてるんじゃないかな。
読書=投資という考え方には同意だけどもね。
読書モチベが上がる本だったら茂木さんのこの本のほうがオススメ。
なまけもの時間術 管理社会を生き抜く無敵のセオリー23
ひろゆきの本は、ひろゆきのYoutubeの発言をテーマに合わせてペタペタと切り貼りをして生まれている。要するに、本人が書いていない。
それでいて、全てのひろゆき本は出版する会社が全部異なっている。
編集する人間も当然毎回異なるもんだから、「あの本で言っていたことの、また繰り返しだよ」という内容の本が多い。特に、自己啓発系のひろゆき本はそう。
だから、ひろゆき本は3冊読むとだいぶお腹いっぱいになる。
この本はその有象無象のひろゆき本の中でもちょっと質が悪い。
書いてることは、ただの「ひろゆき節」でこの本を手に取る人間なら気に入ると思うんだけども、くっついてる図解が基本的に役に立たない。
平易な言葉でわかりやすく解説しているものを、更に分かりやすく図解にしようとして、結果として何の意味もないページになっている。
amazonのリンク先に一部の図解が載っているんだけども、図が分かりやすいのではなくて、くっついてる文字が分かりやすいだけでしかない。無能の仕事。
安いニッポン 「価格」が示す停滞
知識が乏しいため評価不能。多分良書だけど。
この本を評価する際に必要な、裏付けとなる経済の知識が足りないので、ちょっと単体の記事にはしにくいと思った。
反ワクチンの人を見ていると、何かを支持するときに、裏付けとなる知識を持っていることは大事だと思うようになった。
話が逸れた。
多分良書だとは思う。
物価は安い=長期的に見て不幸せ、かも
本の内容を簡単に説明する。
日本の物価が安いのは日本人にとっては幸せだけども、そのせいで低賃金のままで働かざるを得ない人が増えている。
世界では右肩上がりで賃金が上昇して、物価が上がっている。
その中で日本だけ物価がそのままなのは、世界的な規模で考えると取り残されているとしか言いようがない。
日本ではダイソーは100円ショップだけども、韓国のダイソーでは同じようなものを日本円換算300円ぐらいで売っている。
日本はあらゆるものを海外からの輸入に頼っているけれども、海外の物価が上がっているので相対的に品物が高くならざるを得ない。
それに合わせて日本経済も賃金を上げて、物価を上げていかないと、海外からの物が買えなくなる(=日本での生活が厳しくなる)。
ざっくりと言うとこんな感じ。
本の中では、安いニッポンを豊富な例を出して紹介している。
安いラーメン屋が日本を壊す
最近、難波の有名な立ち食いラーメン屋、金龍ラーメンに行った。
そこのラーメンは一杯600円。
最近のラーメンにしては破格の安さの値段だと思う。
でも店を切り盛りしているのは、人件費の安そうなアジア系の外国人2人だけだった。
日本の経済傾向から考えて、原材料費は値上がりしているものの、ラーメンを値上げするわけにはいかないから、人件費を極限にまで削っているのだと思う。
こういうラーメン屋が流行ると、他のラーメン屋は値段を上げられない。
結果として、ラーメン屋が儲からないから、ラーメン屋で働く人の賃金が日本全体で上がらない。
それが日本中のあらゆる業種で起こっている。
自分は、この本をそう理解した。
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