【映画感想】俺は70点ぐらいあげても良いと思うけど、キミ達がこの映画を45点だと思うのもよくわかる(バケモノの子/細田守特集⑤)

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僕が細田守の映画のことを書くと、みんなから悪口を期待されているのはよく分かるし、何なら細田守への期待値が下がりすぎて僕も悪口言う気満々で映画を見始めたんですけれども、残念ながら(?)最後までそれなりに面白かったですね。

でも今感想を書くために思い返してみるとやっぱり悪口しか出てこないんですよね……。

バケモノの子

 

バケモノの子

 

 

 

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あらすじ

この世界には人間の世界とは別に、もうひとつ「バケモノ」たちが住む世界がある。渋谷の街と平行しているバケモノの世界【渋天街<じゅうてんがい>】だ。

ある日、バケモノ・熊徹に出会った少年・蓮は強さを求め、バケモノの世界へ行くことを決意した。少年は熊徹の弟子となり、九太という新しい名前を授けられる。当初はことあるごとにぶつかり合う2人だったが、いつしか本当の親子のような絆が芽生え始める。少年が逞しい青年となったある日。偶然にも渋天街から渋谷へ戻った九太は、高校生の少女・楓と出会う。新しい世界や価値観を教えてくれる楓との出会いによって、九太は自身が本当に生きるべき世界を模索し始める。そんな時、渋谷と渋天街の2つの世界が危機に陥る。

Amazonより引用

 

表現したい部分はちゃんと表現出来ていたのではないかと 

「おおかみこどもの雨と雪」は雪以外のキャラクターの人間性が極端に抜け落ちてるのが嫌だったんですよね。お母さんは喜怒哀楽の喜以外の感情をほとんど失ってるし、雨は全体的に描写不足だし、田舎の人は求められたかのように田舎の人の振る舞いをするし。

そのときと比べたら、今回はメインキャラを師匠と弟子の2人に絞って、2人の感情と成長をしっかりと描いていたのが自分には刺さりました。

師匠が天才過ぎるが故に教えることがド下手で、学ぶことすら出来なかった弟子が、いつの間にか対等な関係になっていて、最後はお互いを信頼出来るようになる、って展開はベタながら良いですよねえ。

まあ、人間とバケモノがタッグを組んで、喧嘩をしながらも成長していくという構造はうしおととらで見たような気がしますが。

 

伝えたいこと以外は全部浅い

僕は「ああ、良い映画だったなー!」って感じで見終えたんですけれども、言いたいことが全く無いわけでも無いんですよ?

目につく設定が展開のために作られた設定でしかないようにしか見えたのはやはりベテラン監督の作った映画という観点で見るとマイナスかなーと。

たとえばバケモノの住む世界に生活感とか歴史を感じられないんですよね。みんなが考えるファンタジーっぽい世界を安易に作品の上に乗せただけに見えるんですよ。作中の継承の儀みたいなやつも「とりあえずストーリーの都合上儀式が必要になりましたから儀式付け足しておきましたwwwwww」みたいな感じで軽薄。

あとは散々言われているけれどもヒロインが存在する意味と、人間界を改めて描写する意味がわからない。

それと人間だけ心の闇で暴走するシステムも意味わからんかったですね。心の闇ってバケモノも抱えてたじゃないですか。主人公が人間ってだけで差別してる連中もいたぐらいですし。

 

「師弟の絆」というテーマの表現は上手くいっていたと思うんですけれども、とにかくその上に乗っけている設定が陳腐すぎるんですよねー。僕は「師弟の絆がちゃんと描写されてる!70点あげちゃう!!」って思うんですけれども、人によっては45点ぐらいだったりする映画だと思います。

でもこれ2回見るのはきついなあ… 

 


 

 

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