「そこそこの有名人」はこうしてテレビから消えていく(「有名人になる」ということ /勝間和代)

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西野、ホリエモンと「ネットの嫌われ者」の本ばかり続いているのは、たまたまです。

 

「有名人になる」ということ (ディスカヴァー携書)

 

 

 

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概要

——なぜ、勝間和代は、有名人となることを目指さなければならなかったのか?
そして、「有名人になる」と、どういうメリットがあるのか? どういうデメリットがあるのか?そして、実際、有名人になる方法論はあるのか?
有名人はいかにつくられ、いかに利用されているのか? そして、「終わコン」——「有名人」としてのブームはどのように終わるのか?
なかなか当事者からは語られないリアルな体験を、勝間和代がロジカルに分析。それが、企業のマーケティング戦略と何ら変わらないこと、
そして、組織に頼れないフリーエージェントの時代、誰にとっても開かれたひとつの選択肢でもあることがわかります。

 

 テレビあんまり見ないんで勝間和代のことを良く知らなかったんですけれども、ネットの噂でめちゃくちゃ嫌われているということだけ知っていました。

彼女のブログ読む限り、結構面白いこと考える人なんですけれどもね。

 

有名人になるのは運も絡むし、人権も減る 

この本はまず『有名人のメリットとデメリット』から入るんですけれども、ざっくり言うと人脈と影響力は増えるけれども基本的人権の一部は剥奪されますみたいなことが書いてます。

次に『有名人のなり方』が書いてあって、ここは自分の市場価値を見極めて、ターゲットを決めて、あとは運なのでほぼ総当たりになりますみたいなことが書いてあって、「そりゃそうだろ」としか思いませんでした。

 

自分の「オワコン化」の分析を真面目にやってるのは相当図太い

ここで終わってたら「死ぬほどつまんない本でした」という感想にしかならないんですけれども、凄いのはこの先です。

自分が有名人としてオワコンと呼ばれるまでの過程をガッツリと分析してるんですよこの人。

芸人が自分のオワコン化をネタにしてるのはよく見るんですけれども、文化人が真面目に自分のオワコン化を分析してるのって僕は見たことなかったんで、読んでてめちゃくちゃテンション上がりました。

 

勝間和代がどんな風に没落したのかを楽しく読める

しかも意見になるべく主観が混じらないように、マーケティングの法則や経済学の法則を使って説明しようとしているんですよね。

この人って多分みんなのイメージよりも優秀な人なんだと思います。

自分の買ったバイクを勝間バイクと揶揄されたり、深夜ラジオで勝間和代の毒母乳とネタにされたという話に笑いながらも、普通に感心しながら読み切ってしまいました。

 

『連載』『レギュラー番組』はオワコン化の第一歩

本の中で面白かった話を1個だけ抜き出すと、実は『連載』や『レギュラー番組』って、僕は有名人としてのステータスだと思ってたんですけれども、実はオワコン化を促しかねない諸刃の刃らしいんですよね。

たとえばレギュラー番組ってたくさんテレビに映ることになるんで瞬間的な広告効果は確かに高いんですけれども、実は同じ番組に出続けても基本的に同じ人しか見ないんで拘束される割には新規顧客が増えなくて、どんどん旨みが減るそうなんです。

これを勝間さんは『限界効用逓減の法則』という経済学の用語を使って説明していました。

 

プロゲーマーを本気で目指してるなら読むべきだと思いますよ

良い本だと思うんですけれども、この本に書いてるのはあくまで『個人の体験』の範疇なんで、どこまで他の人に適用出来るかというのは正直なところ分かりません。

しかし、有名になるために必要なことを教えてくれる本はいくつかあると思うんですけれども、オワコン化にまで踏み込んだ本は珍しいと思います。

プロゲーマー、あるいはプロゲーマーを目指そうとしているキッズは読んでみて損は無いんじゃないでしょうか。

  


 

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