入門書っぽくて読みやすそうで、なおかつ読んでることを他人に伝えると自慢出来そうな本を選びました。
筆者は小林昌平さん。電通で働くサラリーマンだそうです。
現在はSchooという配信サイトで講師業も行っているようです。
概要
人生をかけて哲学者が導き出した考えにふれることで、私たちの日常の悩みを解決する糸口をみつける。
哲学者がその答えに至ったプロセスをたどりながら、哲学に興味をもち、ふだんの思考の枠をひろげてみる。
それが本書の試みです。
小林昌平. その悩み、哲学者がすでに答えを出しています (Kindle の位置No.54-57). 文響社. Kindle 版.
この本で取り上げられている悩みは「お金持ちになりたい」「ダイエットが続かない」「やりたいことはあるが行動に移せない」といった誰しもが一度は考えたことがあるくだらない悩みから、「人生がつらい」「家族が憎い」といった答えるのに躊躇してしまうような重いものまで千差万別。
それらの悩みに対して著者が有名な哲学者の言葉や生き方を引用しながら答えを出していくという形式です。
たとえば「やりたいことはあるが行動に移せない」という悩みなら、フランスの哲学者デカルトがこの世の全てを一から疑って疑いぬいて「我思う、ゆえに我あり」という有名な言葉に辿りついたエピソードを紹介して、このような回答を送っています。
そんなとき、デカルトの「困難の分割」からいえることはこうです。
途方もない大きなことに思える「人生でどうしてもやりたいこと」を、10年レベル、数年レベル、1年レベル、月レベル、毎日の生活(日課)というふうに小さくして、自分 の手に負えるサイズに落としこむこと。
さらに1日の中の数時間、数分の単位、電車を待っているわずかな時間にまで落としこんで、自分がこの数分でもこれならやれる、腰をすえて取り組めるという小さなパーツ へと分割するのです。
いいかえれば、「やりたいことを分割して小さな目標(サブゴール)にする」ということです。
小林昌平. その悩み、哲学者がすでに答えを出しています (Kindle の位置No.462-468). 文響社. Kindle 版.
全ての回答がすっきり納得出来るわけでもないのですが、哲学への入門、考え方の基礎を学ぶには良い本だと思いました。
ただ、思ったよりかは難しい本でした。
とりあげられてる悩みは普遍的なものが多いので、いつかその悩みにぶちあたったときのために手元に置いておくのが良いかと。
コメント