コロナウイルスで延期になっていた平沢進のライブツアーの千秋楽ですが、一般のお客さんは入れずに無観客ライブを配信するという形で実現することとなりました。大阪公演のときの感想はこちらにまとめてあります。
今回も曲名の横の()は収録アルバムです!
1. 電光浴-再起動(第6フォルマント)
大阪のときと同じく今回もOPはこれ。もちろん直立不動真顔ギターセグウェイ。
何回見ても笑う。カメラが高画質で余計に面白い。言うまでもないとは思いますが曲は良かったです。
2. 世界タービン (サイエンスの幽霊)
2曲目も同じく世界タービン。大阪のときは2日とも会人の演奏用ボタンが倒れたり、レーザーハープ台が間に合わなかったりしてたのに今回は特にトラブルなし。
大阪のときに気付かなかっただけなのか、今回が特別そうなのかちょっと分からないですけれども、元曲と比べて音がかなり違いますね。いつもの無料配信と違ってレーザーハープ捌きがきっちり見えて素晴らしいです。ライブのとき毎回有料配信もしてほしいです。
今回のライブではデストロイギターはこの曲のときだけ。今見返して気づいたんですけど、何かギターが予想外のタイミングで膝に当たったのか着地が変じゃないですか?
一回目見たときは60越えのおじいちゃんとは思えない躍動感に感動してて見逃してました。
3.祖父なる風 (BLUE LIMBO)
世界タービンの金管楽器みたいな音がバグったような重なり方したメロディから祖父なる風のイントロへ。冒頭のコーラスをレーザーハープで鳴らすのマジかっけえなーすげえなーって見てたら、突然平沢進と会人が観客席でライブを楽しんでる映像が割り込んできたのが気になって曲どころじゃ無くなる。何だあれおい。
4. RIDE THE BLUE LIMBO(BLUE LIMBO)
レーザーハープ捌きが相変わらず格好いい。よく振り付け覚えられるなあ。
アレンジは多分無かった……ですよね?
5.狙撃手 (BLUE LIMBO)
知らないイントロから狙撃手へ。
出だしはマイクの調子か声の調子が悪くて聞き取りにくかったけれども、DDTの高音部分が絶好調。ここに大幅な弦のアレンジが入って緊張感が漂うメロディになってるのも良かった。間奏を挟んでからの3番も緊張感あるメロディが続きます。今回のライブのアレンジで一番良いかも。
6.Σ星のシダ (白虎野)
前も書いたけど3番目ぐらいに好きな曲。『人の役割として』の部分でちょっとだけ音を外したのを聞いて「ああ、本当にヒラサワ歌ってたんだ」と安心する。あと間奏部分の変な音はギターで出してたんすね。
7. アディオス (ホログラムを登る男)
わかりやすくレーザーハープしてるからライブ映えして良いですよねこの曲。レーザーハープ映えといえば東京異次弦空洞のDUSToidも良かったのであれもいつかライブでまたやってほしい。
この曲にも観客席でライブを鑑賞するヒラサワのカットインが入る。だからおっさん何してんの。
二重展望2020?(特別配布曲)
変なイントロ来たなーと思ったら「いーわのようにそーびえたつ」の歌詞。これ何だっけと思ってたらメロディは全然違うけど二重展望2020の歌詞だ。
ここでヒラサワ自らがステージの楽器をお片付け。YouTuberのラファエルみたいな仮面を被った変な人と会人とで協力して会人の使っていた台とレーザーハープの乗っている台をロープでえっちらおっちら運び出します。東京異次弦空洞を思い出す演出。
「岩のようにそびえ立つ道に見えなくて1000年いける」
8. caravan(SIM CITY)
「1000年いける」 「1000年いける」「1000年いける」「1000年いける」「1000年いける」「手をふれば謎は二度と見えない とおおおおおおおおおおおくまで」
こんな始まり方でした。マジで。
何か黒いステッキを持ち出して何だあれと思ったら通称ハリコンカメラじゃないですか。ハリコンカメラとは回=回のライブのときにヒラサワが振り回していた全方位カメラです。
ヒラサワがこのカメラを持って舞台上をめっちゃうろちょろし始める。会人と一緒にヴァイオリンを弾いてるように見えたのは狙ってやったのかな。
間奏は綺麗なんだけどすごく不安定で気持ち悪い会人のヴァイオリンソロ。素人の俺でもわかる変態メロディ。
9. デューン (時空の水)
これはイントロも同じ、ヒラサワが座りながらアコギ弾くのも同じ、テントに会人が入って影絵で演奏するのも同じ。
10. SWITCHED-ON LOTUS (SWITCHED-ON LOTUS)
ヴァイオリンのメロディに挟まれて聞き覚えのあるメロディが入ってきて「ああ、これ何だっけなー」となりました。
ヒラサワはさっきの曲に引き続き座りアコギ。連続でアコギ演奏するなんて珍しい。
詳しい人に言わせるとヒラサワのギターは「インチキ」とか「ペテン」の類らしいんだけれども、俺にはめちゃめちゃ上手く聞こえる。
11. 生まれなかった都市 (白虎野)
舞台を横切るように一本の長いレーザーハープが現れる。この曲は音が複雑すぎて何だか曲に呑み込まれたような感じになってしまう。
12. パレード(白虎野)
大阪のときは会人が長いレーザーハープを遮るとレーザーが増えてたのが、今回は遮ると上下にぼよよんと揺れるように。そして例の不気味なスキャットへ。ぱーぱぱんぁがぁはいるがゆーなーむねやーがあぁぁあ~。
13. 庭師KING (救済の技法)
パレードのスキャットが余韻を残すように流れ続けて庭師キングへ。両脇の会人はセグウェイに乗りながらギターを弾いています。間奏に歪んだようなギターの音が入るのがめっちゃ格好いい。
14. Wi-SiWi(ホログラムを登る男)
この曲は両脇の会人にギターじゃなくてヴァイオリン持たせてほしかったなと思ったけど、間奏のギターが格好いいから別にいいや。
15. 夢の島思念公園(映像のための音楽~平沢進サウンドトラックの世界)
あんなにみごとなひこおきぐううもおおおおおおおおお!!!
今回はアンコールじゃなくて本編に夢の島。まあ無観客だからアンコールとかあるわけないか。
前回はこの曲でレーザーハープ使っていなかったように記憶していたけど、今回はレーザーハープで小鳥さんの声を流してましたねー。
3番で伴奏がピアノだけになる演出が相変わらず良い。このおっさん自曲のアレンジ本当に上手いな。
改めて原曲聞いたらここアレンジじゃなくない?
16. 救済の技法(救済の技法)
バカコーラス・オブ・バカコーラス。崇めよ我はTVと救済の技法は自分の中でバカコーラスの二大巨頭です。レーザーハープ捌きが絵になるなあ。音が多すぎてヒラサワが何の音出してるのか全然分かんないけど。この曲は完成度が高すぎてアレンジの余地無さそう。
17. QUIT (サイエンスの幽霊)
テスラコイルの音が鳴り響き、エンディングの到来を察する。テスラコイルの音が増えるだけで曲の存在感というか立体感が増してて良いなあ。そして忘れた頃に挟まれる観客席のヒラサワの映像。
アウトロでヒラサワが去り、会人が去り、照明は落とされ、舞台にはひとりでに鳴り続けるテスラコイルのみ。演奏が全て終わり、テスラコイルの余韻に浸る間もなく聞こえる電動チェーンソーの音。
18. 現象の花の秘密 (現象の花の秘密)
カメラが切り替わってDUNEで使ったテントの裏でチェーンソーの準備をするヒラサワが大写しになる。
説明することもなく歌いながらテントにザクザクと切れ込みを入れていくヒラサワ。なにこれ。なにやってんの。
らーんらんいーやおーやおいやいやー(ぶおぉぉぉぉぉぉん!!!!!)
ヒラサワは歌いながら切り取ったテントを引き裂いていく。余韻を台無しにしたまま曲は終わり、観客席に大量の半透明の観客が現れて歓声をヒラサワに送る。
ヒラサワと会人は客席に降りて、半透明の観客と握手をしながらカメラアウトしていく。あまりに意味不明な光景すぎて「いやいやいやいやいや」とか声に出して言っちゃった。
よくわからないまま画面の最大化を解除するとライブの概要が目に入って全て納得する。
2019年 FUJI ROCK FESTIVAL出演で幕開けた 平沢進+会人 「会然TREK」 ツアーの到着地点
そこは人間が消えたGHOST TOKYO。 空っぽのGHOST VENUEだった。
まるで海に投じたメッセージボトルのように漂流する現場からの映像。 それはSOSなのか、召喚の合図なのか。
その渾身のメッセージは貴方に受信されるのを待っている。
なるほど。観客席にいたヒラサワは、”現場からの映像”を見ていたヒラサワで、半透明の観客は”召喚の合図”に応じて現れたGHOSTなのか。あるいは召喚の合図に応じたのはヒラサワの方なのか。
コメント