実は発売日に買っていたけれども敢えてブログでは紹介しなかった本です。だって面白くなかったから。
作者が積極的にエゴサしてるのも知っていたので、わざわざ本の悪口を書くのも人としてどうかと思ったので触れるのをやめていました。
でも、自分がブログでのアウトプットを本気で始めたということもあるんでしょうけれども、1年ぶりぐらいに読んだらこの本すっごい面白かったです。
【目次】
概要
本書は「推す」ことをテーマにした世界初の本。
好きなモノ、コト、ヒトについて、「どこがどう素晴らしいのか」を上手く言葉化できる人は、人生のあらゆる面で成功することができます。私たちは日々、「推し力」を試されるシーンに立っています。
営業やプレゼンでは自分の担当するモノやサービス、あるいは自社そのものを推し、就職面接では、自分のことを推します。
家族や友人とは「どの俳優がいい」「どの芸人が面白い」論争に花を咲かせます。
SNSでは、会ったことのない人とでも、同じ「好きなモノや人」の話で盛り上がります。誰かのレビューを見て、見る映画や買う本を決めたりします。
だから今、大企業と広告代理店が束になっても敵わないほどのパワーを、個人が持っているのです。「1億総ジャーナリスト時代」といえるでしょう。本書では、人間関係を円滑にし、仕事を上手くいかせ、SNSでも共感を得られる「推す」文章術=アウトプット術を紹介します。
Amazonより引用
これビジネス書……?
Amazonに書いてある概要を読むと「明日からビジネスで使えるマーケティング技法大全」みたいに書いてありますけれども全然そんなことないです。
いや、実は作者的にはそんなことあるのかもしれないんですけれども、僕が読み取ったこの本のテーマはこれです。
オタクよ、推しは楽しいぞ。
好きなものがあるなら、徹底的に推さずして何がオタクかと。
そんなメッセージがひしひしと伝わってくる本です。
人に響く「推し文」にはお作法がある
これはオタクなら共感してくれると思うんですけれども、自分が惚れたものの素晴らしさってどれだけ言葉を尽くしてもぜんっぜん伝わらないわけですよ。
むしろ好きになればなるほど愛を言語化するのが難しい!!
ツイッターで1万RTぐらい貰ってる巧みな推し文を見るたびに「あんな風に人の気持ちを動かせる言葉を紡ぎたい」「自分の気持ちを上手く言語化したい」と思うわけです。
僕はああいう文をスラスラと書ける人は才能に溢れてるんだろうなと半ば諦めていたんですけれども、この本では筆者の経験をもとに人を動かす推しテクニックを具体的に何個も何個も紹介してくれています。
書いてあるテクニックは決してすぐに役に立つ内容では無いのですが、「人に響く推し文の作り方」を論理で説明してくれている本は珍しいと思うので、それだけでも読む価値のある1冊になるんじゃないでしょうか。
この本は「推すこと」を推す本である
最初にこの本を読んだときは「もう少しお手本があったら使いやすくなるんだけどなあ……」と思って落胆していたのですが、それは僕が浅はかでした。
二回読んで気付いたんですけれども、実はこの本って「推す」という行為を作者が持てる技量をすべて使って「推している」本なんですよ
僕が探し求めていた「お手本」とは、実はこの本そのものだったのです。何だか幸せの青い鳥みたいな話ですけれども。
そう思って改めて読み直すと、この本の構造や書かれている言い回し等、全て本の中に書いてある通りなんですよね。
論理的に「推し方」を教えてくれるうえに、本一冊が丸々お手本だなんてコスパ良すぎかこの本!?
上手く「推す」 ことを覚えて仲間を同じ沼に引きずり込みたいという歪んだオタク的欲望を持っている人や、とにかく自分の情熱を文章として昇華したいという人には特におすすめです。是非。
読者登録してもらえるとモチベにつながります!!
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