9年半ぶりの新刊はまさかのオムニバス形式のミステリー!:涼宮ハルヒの直観 /谷川流 感想【読書記録】

ライトノベル
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おかえりなさい。

 

涼宮ハルヒの直観 「涼宮ハルヒ」シリーズ (角川スニーカー文庫)

 

 

 

 

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あらすじ

不思議も異変もない日常を、ハルヒとSOS団の「直観」が読み解く!250ページを超える完全書き下ろし「鶴屋さんの挑戦」に、画集・雑誌に収録された2編の短編を加えた待望の「涼宮ハルヒ」シリーズ最新刊(2020年10月時点)!

Amazonより引用

 

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感想 

読み終わった瞬間にちょっと叫び出しそうになりましたね。面白すぎて。

過去シリーズがセール中なのもあって、思わず勢いで全巻買ってしまいました。

今(記事投下時点)ならキンドルで過去のハルヒシリーズが100円で買えるので、この機に読んでみるのもいいでしょう。

今回は長編単体では無くオムニバス集なので過去シリーズをガッツリ読んでいなくてもそこまで大きな影響はないですが、読んでおくと随所にニヤリとする描写が散りばめられています。

過去作を復習してから読むか、カジュアルな姿勢で読むかはお好みで。

ハルヒシリーズが好きならどちらの読み方をしてもきっと気に入ると思います。

 

あてずっぽナンバーズ

SOS団総出で新年に初詣に出かける話。

道中で古泉の口にした「七十七万五千二百四十九」という謎の数字を類推するちょっとしたミステリー要素もありながらも、メインはキョンとハルヒのほのぼのラブコメです。

SOS団の晴れ着イラストを見れたり、キョンとハルヒのカップリングにニヤニヤしたり出来ます。

イラスト集に収録された作品とあって、ファンサービス的な内容の短編でした。

 

七不思議オーバータイム

スニーカー文庫30周年記念雑誌のために書きおろされた中編小説。

ハルヒが学校の七不思議を創作したがっていることを察したSOS団のメンバーが、ハルヒに余計なことを思いつかれる前に先回りして『ハルヒの喜びそうで、尚且つ無害な怪談』を創作する話です。この話の中にもミステリー要素が混ざっています。

そしてここに来てまさかの新キャラ『ミス研部員』登場。

内容としては、SOS団の日常を切り取った番外編的な感じです。

ハルヒのために無害な怪談を創作するくだりは、深夜ラジオのネタ投稿コーナーのようでいて、その中にも知的なユーモアを欠かさないのが如何にもこの作品らしい。

作者がキョンの口を借りて筒井康隆の「バブリング創世記」を勧めていたので近いうちに読もうかと思います。

定本 バブリング創世記 (徳間文庫)

定本 バブリング創世記 (徳間文庫)

  • 作者:筒井康隆
  • 発売日: 2019/09/06
  • メディア: Kindle版
 

 

鶴屋さんの挑戦

まさかのSOS団ミステリー談義

鶴屋さんから来た謎解きメールをSOS団+新キャラ『ミス研部員』の6人で推理する話。

今回のための書き下ろしです。何と250ページの長編。

ミステリ好き設定のある古泉とミス研部員、そして長門の3人で、かなり濃いミステリ談義をしているところから物語は始まります。

古泉がディクスン・カーやエラリィ・クイーンについて熱く語るシーンはミステリ好きならかなり楽しめるかと。そうで無い人はそこそこに読み飛ばすのが吉。

思わず「やられた!」と叫びたくなる大トリック

最初はハルヒシリーズでわざわざやらなくても良いような内容なんじゃないかと思っていたのですが、かなり上手いことやられました。読み終わった瞬間にちょっと誰かと語りたくなりました。

ウィキペディアやアニヲタwikiに書かれたネタバレをうっかり読む前に、とっとと買ってしまうのが良いでしょう。

作者の悪戯心が詰まっている一作です。

 

総じて、めちゃくちゃ面白かったです。

これを機にハルヒシリーズの刊行がもっと早くなると良いんですけれどもねー。

 


 

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