沢木耕太郎の『深夜特急』を意識して付けられたタイトルだそうです。
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著者について
著者のクロサワコウタロウという名前はあまり聞き慣れないかもしれませんが、キンドル専門で本を出版している人みたいです。
キンドルアンリミテッドで読まれた本は1ページあたり何円かの割合で著者に収益が分配されるらしいんですけれども、この仕組みで生きていくには困らない程度にはお金を稼いでいるようです。
あらすじ
インドのカルカッタからポルトガルのロカ岬まで、ユーラシア大陸を単独バイクで横断する――。19歳の”私”は、大学の学費を費やして行ったタイ旅行でどこからともなくそんな啓示を受ける。
すぐに卒業を諦め、3年間に及ぶ準備期間を経ていよいよインドに入国した”私”は、いきなり送ったバイクを受け取れないというハプニングに見舞われる。
こんな調子で、それまで日本ですらまともなツーリングもしたことのなかった”私”が、ポルトガルまで無事に走り続けることができるのだろうか――。期間約1年、5万キロにわたるトラブルまみれの旅が、いま始まる!Amazonより引用
感想
閉塞感や焦燥感から抜け出したいという気持ちから旅に。
「何か面白いことをしたい」「熱中できるものを見つけたい」という閉塞感とも焦燥感ともいえない感覚に覚えのある人は多いはず。
この本の筆者は、そんな現状から抜け出すためにバイクでアジアを巡ることを決意します。
今ほどインターネットが身近に無かった時代、ツーリング用のバイクを国外に持ち出す方法を調べるだけでも一苦労。
騙されたりボられたり
そうして辿りついたインドでは、騙されたりボられたり。
ショールを巻いた恰幅のいいインド人が流暢な日本語で話しかけてきた。
「何か困ってますか?」
私の中の警戒レベルがうなぎ昇る。
――日本語デ話シカケテ来ル外国人ハ、要注意――。
何処かで聞いた。しかし残念ながら、この時点の私には自身の直感を裏づけるための経験が皆無だったし、何よりも外国人と関わってみたいという好奇心が先に頭をもたげた。
珍夜特急1―インド・パキスタン―より引用
異文化に戸惑ったり。
ホームのベンチでたまたま隣に座っていた軍人が同じ列車を待っていると知り、私は彼に乗車の方法を問うてみた。
すると彼は、 「万事俺に任せろ。席を取ってやる」 と胸を叩く。
なるほど、これは指定席の切符ではないのだなと思った直後に、列車はプラットホームに滑り込んできた。
その刹那、軍人はもの凄い勢いで走り出し、何とまだ走っている最中の車輌に飛び込んでいく。そんなあまりにもアクロバティックな乗車方法に度肝を抜かれつつ、私も彼を追って必死に中へと押し入る。
この列車では、日本の電車のように「降りる人優先、乗る人あと」などという暗黙のルールは通用しないらしい。
珍夜特急1―インド・パキスタン―より引用
読んでいるだけで旅行気分を味わえる良い本
こんな風に勢いで始めたインド旅行の話が面白くないわけがないと思いませんか。
コロナ下でちょっとした旅行をするにも不安が付きまとう今、この本を通して旅行気分を味わうのが想像していた以上に楽しかったです。
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