前にも感想は書いたんですけども、あまり良い出来じゃなかったので書き直しです(その記事は消しました)
ネトフリで見ました。
あらすじ
月面探査機が捉えた白い影が大ニュースに。のび太はそれを「月のウサギだ! 」と主張するが、みんなから笑われてしまう…。そこでドラえもんのひみつ道具・異説クラブメンバーズバッジを使って月の裏側にウサギ王国を作ることに。そんなある日、不思議な少年・ルカが転校してきて、のび太たちと一緒にウサギ王国に行くことに。そこでのび太は偶然エスパルという不思議な力を持った子どもたちと出会う。
すっかり仲良くなったドラえもんたちとエスパルの前に謎の宇宙船が現れる。エスパルはみんな捕えられ、ドラえもんたちを助けるためにルカも捕まってしまう! はたしてのび太たちはルカを助けることができるのか! ?
Amazonより引用
脚本・辻村深月(直木賞作家)
正月に暇なんで改めて見たんですけれども、ドラえもんファンを公言している直木賞作家の辻村深月が脚本を手掛けただけあって、めちゃくちゃ出来が良いんですよね。
序盤はちょっと過剰に子供向けすぎるかな?という気がしないでもないですが、すごくワクワクさせられる作りになっています。
友達が待ってるから、行かなくちゃならない
一番の見せ場は中盤です。
ドラえもん映画でお馴染みの「一度負けて撤退したあとに、やっぱり敵に立ち向かうことを決意してもう一度戦場に戻る」という一連のシーンが今回もあるんですけれども、ここがめちゃくちゃエモいんですよね。
ほんの数分ぐらいのシーンでセリフもほとんど無いんですけれども「戦場に戻ったらもう二度と家に戻れないかもしれないけれども、それでも友達が待ってるから行かなきゃ」という決意が表情や動きだけで伝わってくるように作られていて、子供とかそっちのけで大人の方が泣きそうになる良いシーンなんですよ。
その場面は映画のポスターにもなっています。
他のキャラ版もあるんですけれども、このスネ夫版が一番人気みたいですね。
辻村深月は伏線の使い方が上手い
ストーリーもすごく良かったです。
脚本を手掛けた辻村深月って読者の心理を抉るような話だったり、女性心理の描写が得意な作家なんですけれども、実はすごくミステリーも好きで、その影響を受けているから伏線の貼り方がめちゃくちゃ上手いんですよ。
ネタバレになるからあまり触れにくいんですけれども、今回の映画でも「伏線の名手」としての辻村深月が遺憾なく発揮されています。
良い意味で辻村深月らしさが随所に感じられる傑作です。
是非見てみてください。
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