Zガンダム百鬼夜行!完!!ふざけんな何だこのアニメ!!!
第49話 生命(いのち)散って
グリプス2を制圧したエゥーゴに対し、アクシズとティターンズは総力戦を仕掛けた。
小惑星基地アクシズを離れたアーガマは、三つ巴の戦闘宙域に急行する。アクシズの攻撃で戦線の維持が難しくなったラーディッシュの援護に向かったのである。
エマはヤザンの猛攻に晒されていた。彼女を助けようとしたカツはヤザンの攻撃によって被弾し、サラが迎える声を聞きながら命を散らす。
カツの死を間近に見ながらも、ヤザンに追い詰められていくエマ。ラーディッシュ艦長ヘンケンは彼女の危機を知り、艦をエマの盾にしてヤザンの攻撃を受け止める。
ヘンケンたちの命とともに沈みゆくラーディッシュを前に、エマは言葉を失うことしかできなかった。その彼女の姿と、多くの人の死に怒り悲しむカミーユは、自分の手で戦いを終局に導く決意を固める。
「 みんな……死んでいく」
・カツもヘンケン艦長も死んだ……。戦場で残されたカミーユとエマは、強烈な目的意識だけでかろうじて正気を保っているだけで、だいぶメンタルの限界に来ているように見える。
・それはそうとカツの死に方がひどい。ほぼ別キャラ化してるとはいえ、前作からのレギュラーキャラがまさかあんなギャグマンガみたいな死に方をするとは思わなかった。超展開すぎる。
・このアニメは「死人がテレパシーでアドバイスを送る」展開が多い。今さっき死んだカツが半透明の絵が出てきた瞬間、思わず噴き出してしまった。一度や二度なら感動的なんだけれども、そんなに何回もやるような演出じゃないだろう。
・ジェリドは出る度に「こんなやついたなー」って思う。こいつも今回の話で死んだけれども、最後までヤザンよりパッとしなかった。それに引き換えヤザンは最後まで魅力のある引き立て役だった。
・レコアさんはどうかしたまま死んでしまった。彼女の苦しみを理解するには僕はまだ若すぎるのかもしれない……。
・カミーユのガンダムからピンク色のバリアが出た。何あれ。
・前作で伝えた「人は分かり合えるかもしれない」という希望の可能性をZガンダムでは根こそぎ刈り取ってしまっている。このスタンスははっきり言って好みではない。創作物は人に元気を与えるために存在するべきであるし、前作のメッセージを全否定するような展開は、遠回しに前作で感動した人間をも否定することに繋がっている。
最終話 宇宙(そら)を駆ける
エマを見送ったカミーユは、真に倒すべき敵をシロッコとハマーンのふたりだと定め、戦場に戻る。
一方、ブライトはグリプス2のコロニーレーザーの照準をティターンズ艦隊に合わせるよう打電し、カミーユをその防衛に当たらせた。
しかし、コロニーレーザーの照射を阻止するため、シロッコはジ・Oを駆ってグリプス2内部に侵入。
シャアの百式はシロッコを追撃し、ハマーンはキュベレイでシャアを追い詰める。グリプス2の劇場内で対峙するシャアとシロッコ、ハマーン。
それぞれを排除しようとする三者だったが、そこにカミーユが割り込み、シャアとともにグリプス2から脱出する。
ふたりの脱出を確認したブライトは、ティターンズ艦隊に対してコロニーレーザーを照射、壊滅的な打撃を与えた。
一方、カミーユは艦隊を再編しようとするシロッコを追い詰める。エマやカツ、レコア、そしてフォウとロザミアの意思を受けて、カミーユはシロッコに最後の攻撃を敢行する。
「Zガンダムは人の意思を吸い込んで自分の力に出来る」
・その設定、本当に最初からあったの??先週思い付いたとかじゃなくて???
・前話で九死に一生を得たと思ったエマも死んだ。なんで?助かってたはずじゃ?
・シャアも死んだ。「逆襲のシャア」なる作品が作られてるぐらいだから流石に生きてるんだと思うけれども普通に考えたらあの状況はもう死んでるよね。
・ハマーンとシロッコは「優れた人間であれば多少乱暴でも世界を統治するべきである」という考え方の持ち主だということが最終話にしてようやくわかった。それに対してシャアとカミーユは「普通の人間も人の気持ちが分かり合えるはずだ」というスタンスだと。そういうキャラクターの信念の話は最終話じゃなくて、もっと前の段階でやってほしい。
・シロッコを追い詰めるために今まで死んだ人たちからカミーユにテレパシーが送られてくる。レコアさんからもテレパシーが届いたのは驚いた。あなたはシロッコ側の人間だと思っていた。
・人の意志を吸い込んだZガンダムがシロッコを討つ。燃える展開……なのか?個人的には、突然アニメの偏差値が下がったように思った。
・最後の最後で、死にゆくシロッコの怨念?がカミーユの精神を壊した。唖然とする僕。画面に映し出されるFinの文字。いや、ハマーンがまだ生きてるし、何も終わってないんだが????
Zガンダムを全話見終わって
ファーストガンダムでは子供向けホビーアニメの範囲内でしか表現出来なかった鬱憤があったと思うんだけれども、Zガンダムでは背伸びしてやや大人向けのストーリーを描こうとしたところ何だかテーマがとっ散らかっただけな気がする。
恋愛模様をストーリーに組み込んだ結果、レコアさんのようなわけのわからない信念を持ったキャラが生まれるし、各勢力の政治的事情をより大人向けの物にした結果、最終話まで何が何だかわからないまま終わってしまうし……。
特に各陣営の政治的な背景や組織の勢力図が難解で30分x50回の枠で説明しきれるようなものでは無かったように思う。戦争のために生み出された改造人間の悲哀というテーマは凄く良かったんだけれども……。
カミーユという戦争に翻弄された少年の始まりから終焉までを描いたのは良かったし、結果として好きなキャラにはなったけれども、序盤の何一つ共感出来ないあの感じは本当に辛かった。本当に本当に辛かった。
ストーリーを全肯定するのは難しいけれども、戦闘シーンの表現やモビルスーツのデザインはファーストから正当進化していたように思う。特に戦闘シーンは途中からアクション中にパイロットの顔のカットインが入るようになったり、アクション自体も複雑な物が増えていて見応えがあった。
良くも悪くも、灰汁が強くてネタにもなりやすい作品なので、最後まで見てよかったとは思う。でも、もう1周見ろと言われたら断る。
最終話の投げっぱなしについてはもう何でも良い……。リアルタイム組なら間違いなく怒ったとは思う。
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